裁判員制度「イメージできず」 地裁所長らから不安続出(asahi.com)

裁判所長の会合で、裁判官の間から裁判員制度に対する疑問が続出したそうです。そりゃそうでしょうね。法案が「裁判員制度を導入する!以上ッ!」以外ほとんど何にも考えていないんですから。

国民の53%が「参加したくない」と言っている制度がどうして何の修正もなく通ってしまうのか、最近の立法の摩訶不思議具合を象徴していますね。思想信条を理由とする事態を認めてしまったこともあって、実際に裁判員になるのは犯罪者に不満をぶつけたい「住所不定無職」の方々か、裁判所を使って我が宗教(理論)に基づく「正義」の実現を目指す自称「市民」の方々のどっちかでしょう。

当然、こういった方々は裁判官の話を聞くわけもなく、自分に反する意見が採用されれば逆上、マスコミで「日本の裁判は間違っている!!そのために私は敢えて禁を犯した!」等喧伝、それを嬉々として報じるマスコミ・・・・裁判不信の負のスパイラル生じることが目に見えるようです。

アメリカ人は歴史的にコミュニティによる裁判という概念が根付いているからいいですが(それでも弊害は大きいようです)、統治者との意識同一性が大きい日本ではこの制度は確実に失敗すると思います。立法された方は自分が責任を取らなくていいから気楽なもんですね。