「トロイ」を見に行く

友人と一緒に、映画「トロイ」を見に行ってきました。
評価のほうですが、残念ながら金返せ!レベルでした。
元々中世戦記・ファンタジー物はハズレが多い(例:ブレイブハート)のですが、その外しパターンの王道を行ってしまったような作品ですね。

この種の駄作の特徴としては、
(1)主演俳優の、主演俳優による、主演俳優のための映画になっている。
(2)事実的な裏付けとの関連が中途半端。
という二つがあります。

本作で行くと、
(1)については、ブラピが人気俳優なのは分かりますが、何でこんなに不必要にブラピにフューチャーするの?というシーンが続々。そのせいでストーリー展開が無茶苦茶になっています。唐突なラブシーンを抜きにしても、トロヤ王子を引きずって帰っておいて、後で泣いてみたり、トロヤ王が迎えに来るシーンを追加してみたり・・・。ブラピ演じる主人公アキレスを善人にしたいのは分かりますが、あまりにも不自然すぎます。最後のヒロイン救出シーンはもはや苦笑するしかありませんでした。
 
(2)については、アキレス最後で、踵に矢が刺さるシーンです。ギリシャ神話では、アキレスは踵に矢が刺さって命を落とすことになっています。これに倣ったんだと思うのですが、これはアキレスの神性から生じたもの。アキレスを主として人間として描いている本作でこれをいれる必要はどこにあったのでしょう。シナリオライターも自覚があったのか、その後に胸を貫かれるという流れにしていますが、それならなおさら前のシーンは不要ですよね。ストーリーは今まで散々変更しているのだから、こういうところで変に色気を出すとかえって見苦しいです。

結論としては、ブラピ様の筋肉ムキムキの裸に陶酔したい女性の方向けプロモーションビデオとでも評すべき作品に仕上がっています。
ブラピマニアの方だけ、ぜひどうぞ。